examples 研修事例

規模も文化もさまざま。組合横断のダイバーシティを推進していくための最初の一歩とは?:全トヨタ労働組合連合会様

全トヨタ労働組合連合会(以下 全トヨタ労連)は組合員数36万2千人、トヨタグループを中心とした307の労働組合で構成される組織です。この度、上部団体である自動車総連が主催する中央委員会の開催にあわせて、出席する全トヨタ労連加盟組合の女性役員向けにダイバーシティセミナーが開催されました。

ご相談をいただいた経緯

全トヨタ労連は、誰もが多様性を認め、全ての働く仲間が対等に思いやり互いに支え合うことのできる職場・社会の実現を目指し、多様性の推進に向けた活動を進めていました。その中で、女性活躍という領域では、女性役員比率や議決機関における参加者の女性割合など上部団体が示す指針はある一方で、実効性のある推進策を出すのが難しいという課題を感じていました。そういった状況を打開する一歩として、今回自動車総連の中央委員会開催にあわせて「せっかく全国各地から女性役員が参集するのであれば、何かそこに付加価値をつけられないか。また今後の活動に繋がる場を持てないか」とリプロキャリアにご相談を頂いたことがきっかけです。

参加組合の規模は、数万人を超える組合から、数百名単位の組合まで様々。女性活躍の推進状況も、参加者のコミットメントの度合いもまちまち。

企画をするにあたり、参加者の状況が多種多様であることを考慮する必要がありました。

所属会社の従業員規模数万人~500名以下まで(多くは500名以下の会社)
所属会社の事業製造、販売、物流など様々
労働組合役員の活動形態専従・非専従、どちらも
女性活躍へのコミットメント度合や知識参加者による

多様な参加者が集まる中で、

① どのようなセミナー設計にすれば全ての参加者にとって実りのある内容になるのか 

② 全トヨタ労連の女性活躍をより実行力をもって推進していく為には、何が必要か

このような視点からセミナーの企画をしていきました。

「べき論」を排除し、女性活躍に対する考えや思いをオープンに語る場に

そのような中で出てきた案は「女性活躍するべき」という前提を取り払って、一度皆さんで本音のトークをしてもいいのではなかという事でした。

企業で行う女性活躍セミナーの場合には、「女性活躍をするべき/女性管理職を目指すべき」という前提で行われることがあります。しかしそのような研修では、多くの参加者が「なぜ女性は活躍しなければならいのか」という鎧をまとってしまうことが多くの経験からわかっていました。


「どんな発言でもOK」で見えてきたのは参加者の誠実さ・つながりの安心感・支援のニーズ。これが、全トヨタ労連のスタート地点。

「賛成・反対・興味がない」どんな声もOKとしましたが、実際にどんな声が出てくるかは全くの未知数。しかしいざ会が始まってみると、楽しそうに、また熱を帯びながら話す参加者のみなさんの姿がありました。

リプロキャリアではシステムコーチング®(チームコーチングの一種)という技法を使いながら組織やコミュニティの支援をすることが多いのですが、システムコーチング®の目線で全トヨタ労連の女性役員の皆さんを見ると以下のことがわかってきました。

① 女性活躍のスタンスや推進の度合いには濃淡がある。濃淡はあるが、真摯に女性活躍に向き合う誠実さや真面目さがある。

② 所属する労働組合に戻ると孤軍奮闘で女性活躍を進めているため、つながれる場を求めていた

③ 孤軍奮闘だからこそ、もっと仲間や支援が欲しい

今回のような女性活躍をテーマにした集まりは全トヨタ労連にとって初の試みでしたが、「どんな発言でもOK」にしたからこそ、これから全トヨタ労連は、加盟する組合組織とともにどのように活動していくのが良いのか、その道筋が少し見えた場にもなりました。

参加者からの声

他労組の方と交流ができすごく良かったです。また、気付きもあり満足度満点です。

いろいろ話せたことがよかったです。自分が女性活躍ということに対してスタンスをどう持っているのか、迷っていることが分かった。同じような迷いを感じている方がいることを知った。

女性活躍という個人的に興味のないセミナーだったので少々後ろ向きな気持ちで参加しましたが、色々新しい観点が知れて、参加してよかったと思いました。

ジェンダーギャップについて男性も一緒に、学んだりディスカッションしたり本音で話し合いたい。今のままでは国や会社がそうしろ、と言っているから仕方なくの方が大半だと感じます。もっと本音で話し合って知恵を出し合いたいです。

やはり、男性にも受けてほしいとも思うので、推進をよろしくお願いいたします。本当に素敵な企画をつくっていただきありがとうございました。


リプロキャリアでは、「組織の葛藤を、創造の力に」をモットーとし、様々な企業様の組織開発に向き合って参りました。「壁打ちがしたい」「自社にどのような可能性や伸びしろがあるのか知りたい」と考えるお客様、是非お気軽にお問合せ下さいませ。