examples 研修事例

急成長中の今だからこそ、全中間管理職×隣の部門長で組織の現在地と未来を考える 株式会社ビーケージャパンホールディングス様

日本のハンバーガー市場で大躍進を遂げているバーガーキング。その運営会社であるビーケージャパンホールディングス様にて、組織開発の一環としてチームコーチング(システムコーチング®)をご導入いただきました。

ビーケージャパンホールディングス様(株式会社ビーケー・ジャパン含む)会社概要

創業2017年 ※現会社の創業年度
従業員規模8100名
売上234億円(2023年12月期)
事業トピックス・ 2019-2023年 5か年計画:店舗数・従業員数ともに2倍に成長
・ 2024-2028年 新5か年計画:2028年600店舗・売上600億を目指す

ご依頼の背景と課題 ~急成長中だからこそ、立ち止まり未来を考える必要性~

コロナ禍を経て、急速な業績伸長、それに伴うメディア露出の拡大など、大きな変化のステージの中にあった同社。旧2019年~2023年までの事業計画を無事達成し、新事業計画で更なる飛躍を実現するために、一度立ち止まって自社の組織の在り方・会社の未来について考える必要があると考えていました。 

「会社作りのキーとなるのは現経営陣ではなく、未来の経営層。つまり現在のマネージャー・シニアマネージャーの皆さんです。急拡大中の今だからこそ、一度立ち止まって組織について考える。それが会社の未来づくりに繋がっていくと考えました。」(代表取締役社長 野村 一裕様)

また、社内におけるナナメの繋がり(部門同士の横連携や関係性の強化)をさらに強める狙いで、チームコーチング(システムコーチング®)のプロジェクト支援を隣の部署の部門長が行うことに決定。これにより、参加者の皆さんに心理的安全性が担保され、本音で現在の組織の状況・未来の組織について話し合う土壌が生まれました。

チームコーチング(システムコーチング®)の全体概要

対象者マネージャー・シニアマネージャー 全員を4つのチームに分割して実施。
期間半年
実施内容セッション実施前に各チームの全参加者に1on1を実施。そこで得た情報(組織の強みや課題、参加者のコンディション)を基に、各チームごとの完全カスタマイズで実施
コーチ体制各チームにコーチ2名をアサインし、プロジェクト体制を構築。

セッション前の1on1実施により、まずは全マネージャー・シニアマネージャーの組織に対する認識をヒアリング。それにより見えてきたのは、各組織特有の強みと課題。そして全社共通の強みと課題でした。

急成長中の企業には必ずと言っていいほど、組織の成長痛が現れます。ビーケージャパンホールディングスにはどのような成長痛が存在するのか。その成長痛に目を向けて対話を重ねていくと、会社にどのような可能性が生まれるのかを考えていくところからスタート。その後、その成長痛が各組織でどの様な症状として出ているのかを分析し、各チームそれぞれの状態にあったセッションを実施していきました。 

プロジェクト開始後の各チームの反応は様々でした。対話が始まることを「今まさに自分達に必要だったのは対話だった!」と受け止めるチームもあれば、「忙しく時間がない中で、こんなことをしている暇はあるのか」そのような声が聞かれてきたのも事実です。 

ですが、それも含めて各チームの本音を「いい」「悪い」とジャッジせずにコーチが引き出す。そしてそれをチームのスタート地点として全員で認識することこそが、セッションの最初の一歩になります。本当のことを言えないまま綺麗事をいっても組織に変容は生まれません。 

その上で、下記のことをメッセージとして伝え続けました。 

・業績にはすぐに結びつかないが、組織について対話を深めることは会社の成長の土台作りになる

・組織の変化は、例えほんの少しの変化だったとしても、会社の未来を変えることに繋がる

・組織の未来は、みなさん自身によってつくられる 

その結果、組織の未来について熱く議論をするチーム、自分達のチームの形とは何なのかを自分達なりの表現で語りはじめるチームなど、様々なチームの変容が起こってきました。

プロジェクトが経営層・部門長に与えた影響

実際のセッションの対象者はマネージャー・シニアマネージャー層でしたが、各セッション報告(参加者の心理的安全性を担保するため、バイネームでの報告ではなく全体感の報告となります)は部門長と経営層にも影響を与えました。

隣の部門長・自部門の部門長への影響

コーチからの最終報告は、プロジェクト支援を行う隣の部門長だけでなく、自部門の部門長も参加して行われました。立場の違う2人の目線で報告を聞く事により、組織で何が起こっているのか・どこに組織の可能性が眠っているのかを、いつもとは違う目線で知ることが可能になりました。加えて、隣の部門長と自部門の部門長の間に共感や労いのコミュニケーションが行われ、間接的ではありますが、部門長間のコミュニケーションにもこれまでにはなかった変化の兆しが見えました。

経営層への影響

会社のビジョンやコアバリューなどは、勿論これまでも経営層から社員に伝えられていました。しかし、それが日ごろ、どのように社員に受け取られているのかを知る機会はなかなかないのではないでしょうか。エンゲージメントサーベイなどのデータではなく、実際の社員の深い対話の様子や声を知ることは、経営層が社員と更に向き合っていくための大いなるヒントとなったようです。

今後について

プロジェクト報告を基に、既にいくつかの人事施策が検討されています。もともと同社は全員が中途採用。その道のプロフェッショナル人材の力を最大限発揮することを重視していました。今後もその方針は変わりませんが、その要素に加え、新たな視点を盛り込むことで生まれてくる力があるのではないでしょうか。

「様々なバックグラウンドをもった人材が集まる当社では、それぞれの個性が生かされ、それが発揮されることが重要です。その方針は変わりませんが、そのような中でも、どのように新しい視点を加えていけばその個性が更に生かされるのか、今回のコーチングセッションではそのヒントを得ることが出来ました。」(人事総務本部ディレクター 倉川明子様)

「自分自身も参加者としてセッションを経験し、改めて自分達の組織がどのような組織なのかを再確認することが出来ました。また、確かに自社の課題や伸びしろはそこにあると感じる様な、外部の目線ならではの気づきがありました。半年にわたり、リプロキャリア様にはきめ細やかな伴走をしていただいたと感じています。」(人事総務本部シニアマネージャー)

リプロキャリアでは、「組織の葛藤を、創造の力に」をモットーとし、様々な企業様の組織開発に向き合って参りました。「組織開発の壁打ちがしたい」「自社にどのような可能性や伸びしろがあるのか知りたい」と考えるお客様、是非お気軽にお問合せ下さいませ。