チームコーチング・システムコーチング®とは何か? ① 概要と効果をカンタン解説

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組織開発やエンゲージメント向上の手法として近年脚光を浴びているチームコーチングやシステムコーチング®を簡単に解説。どんなアプローチなのか、どのような効果があるのかという事をご紹介していきます。

チームコーチング・システムコーチング®とは? ~組織開発やエンゲージメント向上の新しい手法~

国際コーチング連盟(ICF)では、チームコーチングを「共通の目的と共有されたゴールに到達するために、チームの能力と可能性を最大限に引き出す方法」と定義しています。近年コーチングの分野において最も急速に発展している分野の一つで、組織開発やエンゲージメント向上の手法として大きな脚光を浴びるようになってきました。チームコーチングはパーソナルコーチング同様にいくつかの流派がありますが、その中でシステムコーチング®は20年以上の歴史を有する、最も実績と歴史のある流派の一つです。

システムコーチング®のシステムとは何か? ~部分最適ではなく全体最適で考えるアプローチ~

システムと聞くと、「ITや機械などの無機的なもの」と捉えるかもしれません。ですがここでいうシステムとは、食物連鎖のシステムや地球の生態系システムの様な有機的且つ全体性を持ったものをイメージしてください。

とはいえ、なかなかイメージもつきにくいと思います。ここからはなぜ組織の全体性を捉えてアプローチをする必要があるのか、ある企業の組織を、頭・心・体をもつ一人の人間に例えて考えていきましょう。

~A株式会社 事業部長(=頭)の見えている世界~                                  最近組織の業績も風土も悪い事に焦りを覚えていました。より多くの成果を出すように部下(=心臓や消化器官などの臓器)に指示を出します。それでも組織の状態は良くなりません。現場で何が起こっているのか聞いても、あいまいな答えが返ってくるばかり。エンゲージメントサーベイの結果は低下が見て取れます。事業部長(=頭)は自分のやり方に不安と限界を覚え、孤独に深く思い悩んでいました。
~部下(=心臓や消化器官などの臓器)の見えている世界~                  既に部下の頑張りは限界に達していました。どんなに叱咤激励されても、KPIを提示されても一向に良くなりません。苦しい思いに蓋をして働きますが、それでも業績には繋がりません。だんだんと部下は、働く事が苦しくなってきました。心臓は一回の鼓動で送れる血流量が低下、腸も栄養を吸収しずらくなり、発揮できる力が100どころか80、70と下がってきていました。
~組織風土(=心)の見えている世界~                         同じ一つの体でありながらも、トップ(=頭)にも部下(=体)にも見えてないモノがありました。そう、心です。心は目には見えませんが、人間一人を形作る重要な要素として組織の中に厳然と存在しています。そして同じ一つの人間の中にあるため、よい事も悪い事も、実はお互いに影響を受け合っていました。「人間は頭・心・体で出来ているのに、どうしてもっと連携できないのか。お互いにうまく機能すれば、組織は1+1=2ではなく、3, 4, 5...になっていくのに。」心はそう嘆いていました。

さて、ここで皆さんに質問です。もし、皆さんがこの組織の状態を更に良くする立場にいたら、どのように改善を図るでしょうか。一般的な企業での解決策は下記の様なものが挙げられるでしょう。

・どこに問題があるかを分析し、問題を取り除く(=腫瘍の切除)

・新たな報酬制度を作る(=刺激を与えドーパミンを放出させる)

・新たなKPI/KGIを設定する(=更なる筋トレ)

どれも有効そうですし、そうでないかもしれません。百通りのアプローチがあり、百通りの結果があります。その中でシステムコーチング®は、システム全体(=頭・心・体)を俯瞰し、部分最適ではなく全体最適(血液と酸素がどのようにすれば全体に行きわたり、頭・心・体が一つに繋がって更なる力を発揮できるか)を「組織全員で」考えるアプローチをとります。

もし「従来の組織の在り方や解決策に限界を感じている」という経営者や部門長、人事の方がいれば、システムコーチング®のアプローチを取り入れてみてはいかがでしょうか。

システムコーチング®の手法と効果 ~対話から始め、全員参加で組織を変える~

チームコーチング(システムコーチング®)は数か月に渡るワークショップ形式で行われます。何度も何度も、参加者全員で組織で起こっている事象について考え、対話をし、時には対立やことなかれ主義や忖度や各人の中にある痛みも乗り越えながら、自分達の手で組織の形を少しづつ塗り替えていきます。

それにより、チームワークや関係性の強化、コミュニケーションスタイルの改善、問題解決力の向上、アイディア促進、戦略の見直しなどに繋がっていきます。また、これらの資産はエンゲージメントの向上や業績向上のための土台となっていくことは言うまでもありません。

まとめ: 戦略か組織風土づくりか、どちらが大切か ~どちらか一方ではなく、どちらもあるから良い組織~

結論からお話するとどちらも大切です。戦略と風土の両輪が回るからこそ、よりよい成果と健全なカルチャーが生まれ、社員のエンゲージメントが高まり、より良い結果が生まれます。

行き過ぎた業績主義・戦略・KPIは社員の心理的安全性を脅かし、疲弊やことなかれ主義を招きます。同様に、行き過ぎた風土やカルチャーは社員の現実逃避や成長意欲の減退を招きます。

「自分達の組織の強みや伸びしろは何か。偏りは何か」                           「どのような可能性を秘めているのか。」                         「どうすれば戦略と風土の両輪がうまく回るのか。」                                              これを全員参加で考え、対話を重ねていき、より良い・より強い組織に変えていくことこがシステムコーチング®によって実現出来ることです。

リプロキャリアでは、チームコーチング(システムコーチング®)を軸としながらも様々な解決策をご用意し、様々な企業様の課題解決のお手伝いをしてきました。今後もチームコーチングの記事を増やしていく予定ですので、これからの記事も楽しみにしてください。

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